東方的専制君主

ローマトータルウォーTotal Realism Mod パルティア王国プレイリポート

本リプレイ(?)はTotal Realism Mod Ver6.3でお届けしております。



東方キャラが支配する専制国家というコンセプト…
一体どうなることやら・・・・・
(注:プレイ自体は本物ですが、基本はネタです。そのつもりでよろしくお願いします。)


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紀元前280年

セレウコス朝シリアから独立したばかりのパルティア王国
その王宮にて








永遠に紅い幼き月 レミリア・スカーレット
「専制君主といっても……
これじゃあ紅魔館にいるのとたいして変わらないじゃない……。

………ま、いいわ……
……咲夜?いるんでしょ?


完全で瀟洒な従者 十六夜 咲夜
「はい、なんでしょう、お嬢様?」


「正直ヒマよ……
こんなことなら、わざわざこんなところに降りてくるんじゃなかったわ……。」


「でしたら、何か余興をご用意致しましょうか?」


「そうね……。
そうしてちょうだい。」


「……お嬢様、でしたら世界征服などは如何でしょうか?」


「……………咲夜?」


「折角の王権、折角の軍隊…
これを利用しなければ、どこかの裁判官からきっと地獄行きを宣告されてしまうに違いありません…」


「……………
わかってるじゃないの…。」


「すでに、周辺諸国には外交使節団を派遣済みです…
また、下々の者達もいつでも動ける態勢にありますわ…
どうぞ、ご命令を。」


「なるほど……流石ね……
でも、その前にやることがあるでしょ?」


「はい、仰るとおりです。
秦国より取り寄せた、団茶を発酵させ紅茶にいたしました。
希少品ですよ?」


本当にわかってるじゃないの。






紀元前277年 夏
パルティアの王宮にて


「とりあえず、来てもらったのは他でもないわ。
私を畏れてない連中を畏れさせる為よ…。」


動かない大図書館パチュリー・ノーレッジ
「レミィ……
それはいいけど、現有の兵力が少ないんじゃないの?
これで北方のサルマティアや南方のセレウコスに勝てるのかしら?
先立つものと、それを守る兵士が無くては、帝国の維持もままならないと思うわ……。」


「正論ね、パチェ……。
でも、愚民達にこれ以上の重税を課しては私の晩餐に彩りがなくなってしまうの…
だから、これ以上の兵士は動員したくないわ……。」


「………そう。
では、他の手を考えないといけないわね…。
ところで、今の外交状況は?」


「セレウコス、バクトリアと同盟…。
共に隣国ね。
そして、セレウコズとバクトリアもお互いに同盟国……。」


「………そう。」



「お嬢様、反乱勢力の領地を奪っては如何でしょうか?
さすれば、周辺諸国と摩擦を起こさずに、勢力の拡大を図れますわ。」


「それも考えたわ……
でも、蝙蝠達の情報だと、思ったより反乱勢力は手強いのよ……。
まだ、攻めるべきじゃないわ……。」


「手詰まりですか……。」


「かといって、これ以上 くすぶってるわけにもいかないわ。」


「そろそろ、紅茶のストックも切れてきましたし……
食料品の買い出しに行かないといけません。
特にトマトの在庫が……」


「それは大変ね……。
急いでローマを陥として補給しないと……」


「この時代に、ここいらにトマトは無いわ………。
まだ、1400年程、刻が足りない……
それにイタリアに行ったところで、トマトもパスタも無いわ……。」


「…………。
意外な事実ね……………。
それじゃあ、この時代のイタリアの価値が7分の1になってしまうじゃない……。」


「由々しき事態ですわ……。」


「……それで?
何か手はあるのレミィ?」


「先立つものが無いのなら、奪う……。
これでどうかしら?」


「…………。
じゃぁ、アレなの?」


「そう……アレ……。」


「アレですか……。」


「…………あの、質問よろしいでしょうか……。
み、みなさんアレってなんですか?」


「・・・・アナタ、誰?」


謎の中国人
「えっとその……。」


「って、↑の謎の中国人って、なんなんですか!!!?」











紀元前277年 冬




「って!
いつの間にかセレウコスと、同盟解消ですか!?
これはどういう………。」


「は??」




「きゃ〜!
いつのまにか、バクトリアに侵攻してるじゃないですか〜!」







紀元前277年 冬
パルティア軍バクトリア侵攻作戦開始


これにより、セレウコス朝シリアはパルティアとの同盟を破棄

下々の者達に、通達は行ってたはずよ……。
あなたが知らなかっただけでしょう?」


「だって、誰も教えてくれないんですもん!
ひどいじゃないですか〜。」



「ところで咲夜……。
こいつは誰なの?」


「申し訳有りません……。
わたくしにも、分かりかねます……。
名簿にも載ってないようですし……。」


「咲夜にしては珍しいミスね……。
…………
でも確か、会議室には居たような気がするわ……。」


「あんまりですよ、おじょうさま〜。
ほら、門番ですよ。
紅魔館の…。」


「………………………。」


「……………………。」


「………………………………。

こんな人(妖怪)いましたっけ?」


「記憶にないわ……。」


「私も……。」


「あ〜ん
ひどい〜ですよ、咲夜さんまで〜!
どうりで最近配給が滞っていると思いましたよ〜。
よもや忘れられてるとは………。」


「めんどうくさいわ。
あなたを今から『中国』と呼ぶわ。」


謎の中国人 改め 『中国』
「そんな〜。
わたしの名前は………。
ってもう↑決定事項!!!」


咲夜に忘れられていたのは、まったく役に立ってなかったからじゃないかしら?
だったら中国、あなたに命ずるわ。
咲夜と共に、バクトリアを制圧してきなさい。
それによって、私に己の存在意義を示しなさい…。
手段は問わないわ……。」


「あっ!
はい!!
承知致しました!
これでようやく、犬小屋ともおさらばですね!!」


「それはあなた次第………。」


「それではお嬢様、少々お暇させて頂きます。」


「あっ!
わたしも行って来ます!!」


・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・

「………………………
咲夜と、中国……だったかしら?
ともかく二人共いったようね……。
ねぇ、パチェ?
これでよかったのかしら?」


「何が?」


「私自ら出向いた方が早くない?」


「…………。
それはダメよ………。
使用人の仕事を横取りするのは、雇い主としては41点ね……。

それに…。」


「それに……?」


「現地人が読んでいるこの本によると、東方の専制君主は戦場などには行かずに、
臣下に戦いを任せて、後方でどっしりと構えるものみたいよ……。

その方があなたの食料達も安心するでしょ?」


「………
そうね、下賎な者達の慣れ親しんだ価値観を演出することも、
この場合は重要よね…………。
ところでパチェ、さっきからその本、熱心に読んでるみたいだけど……。
なんて題名なの?」


「…………『アヴェスター』って書いてあるわ。」









その頃のパルティア軍は

ソグディアナを包囲中にバクトリア軍と会戦


「咲夜さ〜ん。
町を包囲中に、敵に襲われちゃいましたよ〜。
このままだと挟み撃ちですよ〜!」


「少し静かになさい……。
そして、さっさと言われたとおりに陣を敷きなさい。」




「咲夜さ〜ん!
敵がこっちに迫ってきますよ〜。」


「いちいちうるさいわね……。
あなたの弾幕はなんの為にあるの?」


「あ〜、わたし肉体派なもんでして……。」


「では黙ってなさい……。
いいこと…ナイフと弾幕はこういう風に使うのよ…。」

弓騎兵団、敵ファランクスに対して一斉射撃開始!


「す、すごい弾幕ですね……。」


「あとは弾幕をかわそうとして、四方に散った敵を……。」




「順番にカタフラクト(重装騎兵)で囲みながら叩く……。」


「カタフラクト!
出ます!!!
次に歩兵隊いき……!!」


「あなたの担当の歩兵……。
今回は出番無し。」


「そんな〜」


「お嬢様から預かった駒達を無駄死にさせるわけにはいかないでしょ?
この程度の敵だったらこれで十分よ。」


紀元前277年 冬
バクトリア王国都市 ソグディアナ陥落


「事後処理こそ、歩兵隊の華よ。
作戦は速攻が決め手……。
北上して次の町メルブを撃つわ」


「咲夜さ〜ん
待ってくださいよ〜。」

メルブ包囲戦


「さて……。
弱小な敵をいじめるのは退屈だけど……
これもお嬢様の為……。
速攻で終わらせるわよ。」


「やっと追いついた……。
速すぎですよ咲夜さ〜ん。」


「丁度いいわ、中国。
攻城塔の指揮をとって頂戴。」


「えー。
今すぐですかぁ?」


「何か、ご不満でも?」


「謹んで拝命させて頂きます。」




「うえーん。
おもいですー。」


「さっさと城壁を制圧して、開門してくれないかしら?
みんな待ってるわよ?」


「え?
わたし今、目立ってます?」


「……………。
それはもちろん。」


「うー。
その、微妙な間が気になりますけど、がんばります!!」




「任務完了致しました!!」


「重装騎兵隊に伝令。
トラ・トラ・トラ(突撃せよ。)」


「あの〜。
わたしたち(歩兵隊)はどうしたら?」


「その場で『おあずけ』。
市街地が制圧されるまで、そこで見てなさい。」


「そんな〜。」

カタフラクト 敵の傭兵隊(ファランクス)を包囲完了!


「斬りかかりなさい!」

チャーーージ!


「獅子は兎を倒す時に、千尋の谷に我が子を突き落とすとはこのことね……。
私のナイフに斬れぬ者などありませんわ…。」


「なんか違う気が……。」





紀元前277年 冬
メルブ陥落



「次は東のアレクサンドリアよ。
作戦は即戦速攻。」


「あの〜咲夜さん。
アレクサンドリアって、あのエジプトにある図書館が建ってる都市じゃないんですか?」


「あなたは何を言ってるの?
アレクサンドリアなんて町、沢山あるわよ?」


「え?
そうなんですか?」


「アレクサンドリアはルーマニアとギリシャにも存在するわ。
それに、イスケンデルン(アナトリア) イスカンダリーヤ(イラク)は共に現地の言葉では
アレクサンドリアと同じ意味よ。
もっと時代が後なら、ヘラート、バルフ、カンダハール、ガズナ(バクトリア)
と呼ばれることになる町も同じこと…。
当然これから陥とす町もね……。」


「そ、そうだったんですか……。」


「……無駄話をしているヒマがあったら、キリキリ働きなさい。
今陥としたばかりのメルブの治安維持はどうしたのかしら?」


「あ、すいません、すいません!すぐ行きます!!
すぐ行きますから、ナイフをこっちに向けるのは勘弁してください!」


「物分かりのいい部下を持てて、私も幸せね。」





紀元前275年 夏
アレクサンドリア近郊にて




「咲夜さ〜ん!
アレクサンドリアを前にして、敵に攻撃されちゃいましたよ〜。
兵力差1.5倍ですよー!1.5倍!!」


「だからどうしたのかしら?
この敵は、お嬢様とパチュリー様からの情報によれば、敵の主力…。
叩けば敵に与える損害は計り知れないわ。
むしろいいチャンスじゃない。

それにしても…向こうから挑んでくるなんて、殊勝な心がけね。」


「一端退却して、傭兵でも雇ったが方がいいんじゃ……?」


「これ以上の出費は、経理を預かる身としては見過ごせないわ。
それに中国…。
地形を見なさい……。」


「…橋……ですね。」


「その通り…。
これだったら、3.172倍の敵までは問題ないわ。
…まぁ、見てなさい。」




「橋のこちら側で迎え撃つわよ。
騎兵隊は両翼へ。
中国、あなた達の歩兵隊は中央で敵のフタをしなさい…。」


「でも、咲夜さん…。
わたしたちの部隊は、そんなに長時間はペゼタイロイの攻勢に耐えられませんよ?」


「あなたの部隊ですもの、そんな事は百も承知よ。
だから期待しているわ。」


「ぜ、善処します…。
(す…捨て駒?)」


「第一、あの人達は、あなた達フタ部分の所へは行けないわ…。
どうせ、橋のこちら側で…」

弾幕ゴッコ開始!


「こうなるんですもの…。」


「だ…弾幕……。
(しかも3WAY…)」


「でもこれだけじゃ、失礼よね…。
紅魔館のメイド長として、お客様に礼儀知らずだとは思われたくないわ…。
第一それでは、お嬢様のお顔に泥を塗るようなもの……。
だから…。」


突撃!


「に…肉弾戦……。」




「お客様はお帰りのご様子……。
残念ね……
テーブルクロスを新調してまで、晩餐の用意をしていたのだけれど…。


折角だから、あなた…どうかしら?」


「て…テーブルマナーとか、全然なんで……
辞退させて頂きます…。」


「そう………。」


「しかし、フタ役としまして、お客様に開けられなくて良かったですよぅ…。」


「あら…。
だって、お客様はメインディッシュを召し上がって下さらなかったのよ?
だったら、お料理のフタを開ける必要はないでしょう?」




「圧勝ね…。
でも、やっぱり弓矢はよくないわ…。」


「え?
そうでしょうか…。」


「そうよ、弓矢は戦いの時しか使えないし、第一戦いの後ゴミになるじゃない。
それに比べたら、ナイフは料理にも使える…。
それに……。」


「?」


「時を止めて、回収すればゴミにならないわ。
ほら、地球に優しいでしょ?」



紀元前270年 冬

「レミィ。
バクトリア王国から使者が来てるわよ…。」


「ふーん…
色々と咲夜達にまかせっぱなしで退屈だから、相手してあげようかしら?
じゃあ、通して頂戴…。」


「わかったわ。
通すわね…。」



バクトリア外交官代理 愛理
「謁見をお許し賜り、誠に恐悦です。
パルティアの王、諸王の王にして、ソグディアナ、メルブの支配者、
また、幻想郷の夜の支配者であらせられますレミリア・スカーレット様に在らせられましては……」


「長い口上だこと……。
いいこと…退屈しのぎであなたの謁見を許可したのよ?
それなのに、これでは興ざめだわ……。」


「…申し訳ありません……。」


「いいわ、特別に許してあげる…。
だから、用件を述べなさい。
ただし30文字以内よ?

…さて、バクトリア王国の外交官さんは、何をしにここに来たのかしら?」


「えっと……。」


「3文字ね……。」


「あと、27文字……。」


「……我が国をパルティアの保護国にして頂きたく存じます……。」


「………よくできました……。
『はなまる』ものね…。」


「そうかしら?
私だったら二重丸…。」


「そうかしら?」


「ええ、そう。
だって、さっきの口上を見ればわかるわ…。」


「…………………。
そうね、足りないわね…。」


「ど、どういう事でしょうか?」


「憶えておきなさい。
私は運命を操る者 レミリア・スカーレット

ねぇ…パチェ?」


「そうね………。
それが抜けていては、花丸は遠いわ。










紀元前275年

パルティア、バクトリア王国を保護国化

パルティアのバクトリア侵攻はこうした形で終わりを告げた…












紅魔の軌跡






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